森林鉄塔

 

静寂した森の中で時を刻む黒山越上線です。

黒山越上線は東京電力創成期に建設された、超高圧外輪送電線”西東京幹線”そのものです。

”西東京幹線”は昭和24年、日本発送電により着工したものの、日発の解体により一時中断

その後電力十社が誕生し、東京電力が工事を引継ぎ完成した東電初の送電線です。

西東京変電所まで延びていた西東京幹線が、中東京幹線に名称を替えて中東京変電所に繋がったことから、

黒山越上線は事実上分断されてしまい、送電線の工事訓練や各種機器(部材)試験に使われています。

西東京幹線分断後、新多摩変電所から中東京変電所までを多中線として、新多摩変電所から西東京変電所までを

東京西線として使用していましたが、近年多中線が新多摩変電所から、新飯能変電所(付近)までを青梅線として

増強(新飯能変電所(付近)から先の青梅変電所までは新設)し、中東京変電所側は奥秩父線として使用しています。

顔振峠(奥武蔵県立自然公園)付近の黒山越上線・・(奥秩父線側)

架空地線の腕金が短いです。

鉄塔も山の中で接近出来ませんが、数基は可能です。

鉄塔の下の小屋は巡視小屋・・作業小屋・・朽ちています・・

 

鉄塔にはヤワタの山型鋼・・第弐百拾七号の文字が・・

 

X型の四導体スペーサや電線にはラッシングが解けて・・

 

里から見た鉄塔と当時を偲ぶ看板・・TEL局番がコマ川・・凄い!

中東京幹線が角度を変える・・重角度鉄塔と黒山越上線・・

重角度鉄塔は構造から建替えた?現在の鉄塔番号は395号です。

単導体(66KV)と複導体の黒山越上線・・ダンパもあります。

長い時が流れて巡視路も無くなり・・見上げるばかり・・

東電には珍しい三導体が・・

 

森の中では木々に上空を阻まれて、少ない電線を見失いそうになりました・・


見聞録ホームへ

埼玉・群馬送電センター

まえへ

つぎへ