”送電サスペンス劇場”

”彩の国”奥秩父〜哀愁の安曇幹線仮ルート〜

”停止を要する何らかの理由”とは!

鉄塔に見慣れないH鋼が・・

(中東京幹線・左  奥秩父線・右です)

先頃、久々に275KV級の中東京変電所に行くと・・

一次系統の275KV中東京幹線と隣の154KV奥秩父線が結ばれていました。

275KVと154KVのリンクなんて・・怪しい・・

中東京幹線425号の最終鉄塔です。

よく見ると変電所側を開放していました。

(奥秩父線・左  中東京幹線・右)

隣の奥秩父線102号最終鉄塔の方では、若番側を開放しています。

どうやら奥秩父線の方で停止を要する何らかの理由がありそうです。

(左から安曇幹線、(JR-E線)、中東京幹線、新所沢線)

中東京幹線を辿ってみると鉄塔4基で最大?のヤマバを向かえました。

今度は中東京幹線から上部横断交差する500KV安曇幹線に仮接続されていました。

(新所沢変電所で構える初代の安曇幹線の最終鉄塔)

しかし154KV→275KV→500KVと繋ぐなんて・・珍しい・・

なおこの区間の安曇幹線は現在お休みしている線路なので、このようなワザが使えるのでしょう。

安曇幹線は昭和44年3月建設の線路で

安曇水力発電所から新所沢変電所(当時は所沢開閉所で275KV使用)を結んでいましたが

その後、新高瀬川水力発電所新信濃変電所が建設されて新信濃変電所から秩父開閉所まで

安曇幹線1号線(昭和57年6月初代安曇幹線流用と一部新設)安曇幹線2号線(昭和56年5月新設)が

相次いで運用開始したため秩父開閉所から新所沢変電所までの初代安曇幹線は現在お休みしています。

それにしても・・初めて見ました・・こんなの・・

安曇幹線383号・・紅白大烏帽子を見上げて・・

 

鉄塔下にはジャンパーが仮置きしてありました。

 

中東京幹線421号です。

手前に仮設鉄柱が建っています。

さて無事に安曇幹線仮ルートが確保されて安心の奥秩父線の”停止を要する何らかの理由”とは!

大掛かりな変電所新設、電線張替え、鉄塔建設と盛りだくさんでした・・

新設される変電所の新鉄塔と分岐新鉄塔・・がいしに青いカバーが掛けてあります

”停止を要する理由”?に従事する現場の電工さんの話によると

電線張替え区間長は20Km以上で鉄塔五十数基に上るとのことでした。

なお新しい電線は難着雪リング付の電線で珍しいとも語ってくれました。

ウエイトかますだけで・・

安曇幹線仮ルートの方は・・

安曇幹線315号鉄塔から奥秩父線4号鉄塔へ繋がり元の奥秩父線に戻っていました。

もう奥秩父線の方が無事竣工?したころと思われます。

仮設クンご苦労さまでした。


見聞録ホームへ

埼玉・群馬送電センター

まえへ

つぎへ