東北電力の鉄塔35

震災後の送電設備

岩手県大槌町の66KV宮釜線です。

大槌町は壊滅的な被害に見舞われたうえ孤立、行政機能麻痺という甚大な被害を受けた震災地域です。

宮釜線118号鉄塔です。

上段2回線が宮釜線で下段併架の水平配列1回線が33KV栗橋線です。

宮釜線は大槌町の北東に位置する宮古市と隣接する釜石市を差しています。

宮釜線118号で下段の栗橋線(192号)が併架されます。

腕金の回線表示札が鮮やかです。

宮釜線はがいし装置にマルチホーンが装柱されています。

老番側の宮釜線119号鉄塔です。

震災時は宮釜線の位置する山林で山火事も発生し数日間延焼しました。

栗橋線191号鉄塔です。

66KV級の鉄塔を使用しています。

栗橋線190号鉄塔です。

塔高も低いです。

栗橋線190号鉄塔です。

架空地線はありません。

栗橋線190号の若番側です。

小さい鉄塔が山を越えて往きます。

栗橋線は釜石市内の栗橋水力発電所からの電源線路です。

栗橋水力の上流部の橋野、鷲の滝両水力発電所とも連係しています。

若番側の宮釜線117号鉄塔です。

こちらの山でも市街地火災が延焼しました。

鉄塔に付けられた許可標識です。

117号〜118号間で河川(小槌川)を横断しています。

宮釜線113号鉄塔です。

河川(大槌川)を横断している長径間なので線間に各相間のギャロッピング(風による振れ)による

トリップ(短絡)事故を防止する相間スペーサーが装柱されています。

宮釜線112号鉄塔です。

瓦礫のなかに埋もれていた鉄塔(報道で見た)です。

宮釜線111号(建替)鉄塔です。

111号は津波により倒壊してしまいました。

仮送電のために栗橋線の仮鉄柱が直ちに建設され早期の仮送電を行いました。

栗橋線系が供給電源に直結していたことから同線路を復旧したのでしょう。

津波により倒壊した宮釜線111号鉄塔

(画像は東北電力震災復旧資料より転載)

宮釜線111号の本設置(建替)は震災3ヶ月後で異例の速さで復旧しました。

宮釜線112号から老番側を望む。

宮釜線109号(左から)大槌支線1号(大槌変電所)、宮釜線110号分岐、宮釜線111号鉄塔です。

ブロッキングコイルが装柱されている宮釜線110号鉄塔です。

宮釜線から大槌変電所へ分岐しています。

栗橋線はそのまま大槌変電所へ至ります。

大槌支線1号鉄塔です。

併架の栗橋線は200号で次の単独鉄塔(201号)で変電所に至ります。

大槌変電所鉄構(右下)と繋ながる大槌支線です。

大槌変電所には風力発電の電源が地中線で接続されています。

大槌変電所に繋がる風力発電の風車群です。

発電は釜石広域風力発電事業に基づいて行われています。

釜石市、遠野市、大槌町に及ぶ丘陵地に43基の風車(大槌は14基)が稼動しています。

宮釜線109号鉄塔です。

珍しいセミスト懸垂装柱です。

甚大な被害の市街地です。

左の赤い屋根が小槌神社で右の耐火建物が仮大槌町役場(火災のあった大槌小学校使用)その上が城山公園の中央公民館(体育館)です。

左上部に宮釜線115号(左)と114号鉄塔が連なります。

城山公園からの大槌湾を望む。

被害地の基礎解体が進みますが、、これから嵩上げです、、本当になにもありません。

中央の赤いのが蓬莱島(ひょっこりひょうたん島のモデル)の灯台です。

何事も無かったような青空。

震災の全てを見た宮釜線鉄塔。

震災地の鉄塔なんて思わしく思わない方もいるかもしれません。

しかし震災は終わっていません、理由はともあれ被災地に足を運んでください。

あなたの目で本当のことを見てください。

きっと報道で見聞きしたそれとは違うはずですから。

震災復興が空論にならずに一日でも早い本当の復興になるよう強く望みます。


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