変わりジャンパー

南武線建て替え工事で登場の南武線の25号鉄塔です。

 

この鉄塔は以前、懸垂鉄塔(がいしはV吊り)でしたが、

隣の鉄塔が建て替えられて、バランス型耐張に改造されました。(バランス耐張は群馬幹線を参照)

しかし、他のバランス耐張型とは異なり、ジャンパー線にステーとなにか箱?がついていますが何でしょうか?


ここからは推測ですが、もう一度よく写真を見てみましょう。

1、ステーを使いジャンパー線を故意に鉄塔外側に出している。

2、腕金に黒いテープが巻かれて絶縁されている。(黒テープの秘密は絶縁鉄塔を参照)

3、箱はすべて鉄塔内側に付けられている。


謎の箱をよく見てみましょう。

アップにして見ると箱は、どうやら錘(おもり)のようですが、腕金が絶縁されていることを考えると、

鉄塔内側に錘を付ける事により、反対側のステーを鉄塔外側に水平に保ち腕金から離している。

つまり、ジャンパー線を鉄塔外側に水平に近い状態で廻しているのです。

元のV吊りがいしの時の線の方が下がっているようですが、懸垂吊りだと線には

大変な張力が掛かっているので、線がブレることはないでしょう。

しかし、ジャンパー線の方は弛んでいるので風が吹けば、揺れてしまいます。

これらのことから、ジャンパー線が揺れて腕金に接触するのを避けるために

錘を使った方法が採られているのではないでしょうか?

また懸垂設計の鉄塔を耐張に改造したための、元来の腕金の間隔の問題や前後の鉄塔との

高低差の問題もあると思うのですが・・

見聞録ホームへ

東京・神奈川送電センター

まえへ

つぎへ