関西電力の鉄塔9

新北陸幹線(黒部笹津線)1

 

富山県内の275KV新北陸幹線です。

新北陸幹線は昭和27年7月運開の日本初の超高圧送電線で、新愛本変電所から枚方変電所までを結んでいます。

新北陸幹線は2回線ですが、1回線の烏帽子鉄塔で(甲)と(乙)の別ルート区間が存在してるのも特徴です。

新北陸幹線の建設に先立ち、国の関係機関(財団法人)が東京の小平市に1回線の実験送電線(約1Km)を建設し

がいしホーンやコロナ放電など超高圧送電の影響研究を重ねた”言わば技術の結晶”の送電線です。

昭和27年7月運開の新北陸幹線の若番側(新愛本変電所〜城端変電所間)は戦時中に日本発送電が建設した

黒部笹津線がその前進に当たり、設計段階では220KV1回線の送電線を予定していました。

220KV(275KVではないです)という当時、未知数の送電が不可能(技術的、物資の不足など)な場合は

烏帽子鉄塔の腕金の下にもうひとつ腕金を増設して、154KVの2回線にするという条件付での建設となりました。

そして、昭和16年5月に154KV1回線烏帽子鉄塔の黒部笹津線は運開しました。

運開が2回線ではなく1回線となったのは、超高圧の壁がクリア出来たからなのでしょう。

ただし物資の不足はクリア出来なかったようで、電線には中空銅線という中空きの特殊な電線が使用されています。

昭和27年に城端変電所から枚方変電所までの区間を新設、黒部笹津線も275KVに昇圧して

新北陸幹線に線名が統一され現在に至っています。

ところで、黒部笹津線は”笹津”の名の通り建設時は新愛本変電所〜笹津変電所(笹津開閉所)だったのかもしれません。

笹津変電所と城端変電所は約30Kmの距離がありますが、現在の笹津開閉所にはその痕跡はありません。

現在の新北陸幹線(2回線集約付近)と笹津開閉所は最短で6Kmなので、昭和27年の新北陸幹線の完全運開時に

ルート変更の城端変電所接続を行ったとも考えられます・・新愛本変電所〜笹津変電所は比較的平野が

(険しい山岳部でなく)続く区間で各1回線(甲)と(乙)あるので、(甲)が黒部笹津線、(乙)は昭和27年の

新北陸幹線完全運開に合わせて増設したのでしょうか・・

275KV送電ですが単導体を採用しています。

中空銅線は昭和60年頃にアルミ電線に張替えられました。

烏帽子鉄塔はその構造から大変、不安定で昇りずらいようです。

新北陸幹線の鉄塔はベンド上部からは梯子が装備され安全に昇れるようになっています。

(外側へ張り出しているので(梯子のバイパス部分が)自重が手にかかり辛いそうです。工事会社関係者 談)


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